ユリ根と言えば、お正月によく食べられるものと認識している人も多いかもしれませんね。比較的マイナーな食品ですが、日々の食卓に、もっとユリ根を活躍させてみるのもいいでしょう。
ユリ根は、古い時代から漢方、薬用として用いられてきました。中国や日本では、利尿作用や咳止め、体力強化、精神安定など鎮静作用があるものとされてきました。そんなユリ根には、どのような栄養や効能があるのでしょうか。また、食べ過ぎると毒になることはあるのでしょうか。
普段あまりユリ根が食卓に上らない、詳しく知らないという方も、ぜひこちらをご参考にしてみてください。
ユリ根の効能・特徴
ユリ根に含まれている栄養素には、次のようなものがあります。
・炭水化物
・ビタミンC
・カリウム
・食物繊維
【美肌効果、老化予防】
ユリ根にはビタミンCが含まれています。といっても、量的には大したことはありません。ビタミンCは、基本的に加熱すると効果が奪われてしまいます。しかしながら、ユリ根が持つビタミンCは、デンプン質によってかなり堅く守られています。
そのため、茹でる、焼くなどの加熱を加えても、他の食品よりもビタミンCが守られます。
ビタミンCの効能と言えば、アンチエイジングや美肌効果が期待できます。お肌にビタミンCがいいとういのは、もうご存じの女性も多いでしょう。年齢と共に肌細胞も老化していきますが、ビタミンCを豊富に取り入れていれば、老化を抑制することができます。
肌細胞が生き生きと活発であれば、肌にツヤやハリが出てきて、健康的に見えます。精神安定や免疫力アップに効能にも優れています。
【便秘の改善】
便秘でお悩みという人も、ユリ根を食べていると便秘が改善できるでしょう。なぜなら、ユリ根には水溶性食物繊維が豊富だからです。水溶性食物繊維は腸の働きを活発にしてくれ、こんにゃくにも多く含まれているものです。
腸の調子を整えてくれるため、便秘改善への効能が期待できます。さらに、コレステロール値が高い場合も下げてくれるでしょう。
【むくみ解消、血圧の安定】
ユリ根にはカリウムが含まれていますが、その量は野菜の中でもトップレベルです。カリウムは、体に蓄積された余分な塩分を排出する作用があります。また、余分な水分や不要になった老廃物も排出してくれ、デトックス効果に優れています。
そのため、体がむくみやすいといった人も、ユリ根を食べていればむくみにくくなってくるでしょう。デトックス効果によって、疲労回復の効果も期待できます。さらに、血圧を正常化する作用もあるため、高血圧でお悩みの方も、普段の食事にユリ根を取り入れてみるといいです。
ユリ根のおいしい食べ方
ユリ根の揚げ物
ユリ根を素揚げにするだけでもおいしいです。どこもカットせずに、そのまま大胆に揚げるのも、豪快でおいしいです。中はホクホクしたユリ根の食感が味わえ、外側はサックリとした衣でおいしいです。ユリ根をかき揚げにして、塩で食べるのもおすすめです。
ユリ根バター
ユリ根は、加熱するとジャガイモのようにホクホクとしたおいしい食感になります。ユリ根をアルミホイルで包んで焼き上げ、焼き上がったら塩とバターをかけてみましょう。まるでじゃがバターのようにおいしくなります。ユリ根はジャガイモよりも独特な風味が出ますが、ホクホクしておいしいです。
【ユリ根の選び方】
ユリ根の選び方は、色白でぽっちゃりしたものを選びます。ハリがあって、しっかり重なり合い、堅く引き締まっているものがいいでしょう。中には黒ずみや傷があるユリ根もあるので気をつけます。特に、紫色っぽくなったユリ根は、苦みが強いので選ばない方がいいです。
パックに詰めて売られたユリ根もあります。おがくずと一緒に詰められた、丸みのあるものを選んでくださいね。
ユリ根を食べ過ぎると副作用が出る?
ユリ根はカロリーが意外と高いです。そのため、ダイエット中の人は、食べ過ぎることで簡単に太ってしまいます。それだけで済めばまだいいですが、場合によっては生活習慣病を引き起こす恐れもあります。といっても、ユリ根を大量に食べるのは難しく、毎日ユリ根を丸ごと2個以上食べるなど、過剰な食べ方をしなければ、そこまで問題ありません。
ユリ根の保存方法
ユリ根を保存する時は、高温多湿の環境は避けて保存しましょう。ユリ根は、余分な水分が付着すると、すぐ腐ってしまいます。本来1ヶ月保存できるところ、たった3日で腐ってしまうこともよくあるため、長持ちさせたいなら濡らさないようにも、厳重に注意しましょう。
ユリ根のレシピ
ユリ根は普段、食べる機会があまりないですよね。ユリ根の料理に慣れていなゆりい人も多いでしょうが、そんな方でも、簡単に一品できるのが、「ユリ根のマッシュポテト風」です。ユリ根を茹でてから、マッシャーでつぶしてマッシュポテトのような状態にします。優しい味わいしつこくないため、魚料理の付け合わせにもぴったりです。